寝る前に
- 広崇 古賀
- 3月2日
- 読了時間: 3分

今日は寝る前にというタイトルで、心が暖かくなるようなお話をさせてください。
僕は前職は東京でバーテンダーをしていたので、朝方営業が終わると、その日出たゴミをまとめてビルのゴミ捨て場に持っていくわけですが、
そこにはいつもゴミを分別してくれる、物静かなおじいちゃんがいます。
年齢は80歳をたしか超えていたはずです。
どんなに暑い日も寒い日も、「後は、やっとくのでそこに置いといてください」と口癖のように言ってくれていました。だからって訳でもないのですが、感謝を伝えなきゃなと思って、会うたびに挨拶の後は「いつもありがとうございます」と伝えるようにしました。そしたら物静かなおじいちゃんはいつもペコッと会釈をしていたのを思い出します。
東京を離れるちょうど2ヶ月前ほどでしょうか、いつも通りゴミを持っていくと、今までまともに会話したことなかったおじいちゃんが「お兄ちゃん体大きくなったね」と話しかけてくれました。ちょうどその頃、独立して色々な理不尽や困難にも勝つためにという事で、格闘技の試合に出るためにジムに通っていました。
「もうすぐ試合があるから鍛えてるんです」
そう伝えると、おじいちゃんは今までにない笑顔を見せてくれました。
そして次に会った時、おじいちゃんが「一個しかないけど、もし良かったらこれ練習で使って」と恐らく手作りであろう、小さなダンベルをくれました。(今日の記事のトップの写真)
本当に心が熱くなって、嬉しかったのを覚えています。そこから試合までそのダンベルを持って家でも練習をしました。
試合も近づいてきた頃、おじいちゃんに「試合はいつどこであるの?」と聞かれました。おじいちゃんはスマホを持っていなかったので、その場にあった紙とペンに試合日時と場所を書きました。「行けたら行くね」と言われて驚きましたが、場所も遠いし難しい場所にあるので、気持ちだけでも嬉しいなと思っていました。
そして試合当日、たくさんの方々が応援に来てくださり、本当に東京に思い残すことはないと思えるほど幸せなリングの上の時間を過ごさせていただきました。終わってリングを降りて目の前を見たら、なんとそこには、そのおじいちゃんがいました。
いつもの変わらない格好と、出会って以来1番の笑顔で「見てたよ、すごく良かったよ」と言ってくれました。
ビルの管理をするおじちゃんと、そのビルで働く僕。ただそれだけの関係だったのに、気づいたらおじいちゃんと抱き合っていました。僭越ながら歳の差60歳を超えた友情のようなものを感じました。
人の出会いと繋がりは本当に素晴らしい。
そしてその出会いは本当にどこに転がっているか分からない。
いつどんな時も目の前の人を大切にしなければいけないとつくづく思います。
人とご縁が作る幸福感は本当に何にも代え難い。
これを読んでくださる皆さんはきっと、目の前の人間を幸せに出来る方々なんだろうと思います。どうかこれからも、皆さんと皆さんの目の前の人間が幸せになる事、そして僕自身も幸せになることを祈っています。
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